お人形遊び

 じゅっ……

 いやな音がして、その小さな明かりは闇の中に消えた。
 同時に、なんだか妙に香ばしい香りが部屋に立ち込めた。

 また、怒られるかな

 そんなことを考えてみる。
 明日、あなたがあたしの服を脱がせて、胸元のこのやけどに気づいたら。

 それとも、気づかない振りして抱くのかしら。

 吸わないタバコ。
 手元に置いておくのは自分のものにならないあなたへの抗議。
 きっとあなたは、困った顔してこの傷を見て、口付けて、そしてあたしを抱くのだろう。

「あ……っ」

 痛いのに。
 火ぶくれになったそこを引っ掻くとずくんと体が震えた。
 そのまま下に滑らせた指が、もうカチカチになった乳首を摘んで……。

「ああ……」

 ショーツの下の茂りはもう、くっちょりと濡れている。
 こりこりのクリトリスを摘んだら力が抜けて、あたしはそのままベッドに倒れこんでしまう。

 また、あなたは笑うのね。

「それでも、僕がいいんだろう?」

 そう。
 あなたがいいの。
 あなたしかいないの。

「大丈夫、手放しはしないよ、僕のかわいいお人形さん」

 喩えあたしがコレクションの一つでも。
 傷だらけのお人形でも。

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