pearl
モニターを見ながら私はなんともいえない悶々とした気持ちを味わっていた。開いたブラウザに文字の羅列を入力していく。
『あ・・・やぁ・・いやなの・・・。(形ばかりの抵抗は意味をなさず、潜り込む男の手を容易に受け入れる。揉みしだかれる乳房の先端が男の手の中で徐々に硬くなっていくのを感じて紅くなった顔を俯けた)』
恐らくレスが返ってくるのは2分か・・もしくは3分後か。モニターの前で頬杖を着きながら軽く溜息をついた。
まるで欲求不満の女みたいじゃない・・・?
実際その通りなんだけど。18禁なりきりキャラチャットなんて現実に満足できてない人間がやるものだと思う。明滅するカーソルを見ながらふっと溜息をついた。
・・・・やっててさらに欲求不満になってたら世話ないわよねぇ・・・。
半ば自分に呆れ気味になりながらもやめることができない。ふっと画面が切り替わり、更新されるトレスが目に入る。
「はや・・・。」
レスまでの時間、僅か1分。
『(俯く女の唇を無理やり奪おうとしながらも胸を揉む手は休めない)なあ・・いいんだろ・・?ここが・・。(膝を割って潜り込んだ手がショーツの上から女の秘められた部分を刺激する。)』
実際に触られたように気分になってきゅんとそこが痺れる。
やだ・・・たまんない・・・。
『(触れられたショーツはすでにべったりと潤い、男の指を透明な液体が汚す。一度捕らえられた唇を払い、快楽の淵に捕らえられた体が最後の抵抗を施す)あ・・やめ・・やぁ・・。(半ば喘ぎにも似たその叫びは吐息交じりに男の耳朶を打つ)』
いつもじゃないんだけれど。なりちゃのセックスが終わった後、どうしようもなく熱い体を持て余して自分を慰めてしまうことがある。
今日もそのパターンかな・・・。
なんとなく苦笑を浮かべながら、私は次のレスを待った。
「ぁん・・・ん・・ふ・・・」
ぐちゅぐちゅといやらしい音が部屋に響いていた。くぐもった声を漏らしながらショーツを脱いで秘所を自分で慰める。それでもさっきのえっちを思い出すわけじゃないから不思議。えろちゃは体に火をつけても、単にそれだけらしい。実際に想像したり思い出すのは結構もっと自分好みのこと。頭の中では複数の男に体中を舐めまわされている。
「ぁん・・あ・・いい・・。」
思わず声が漏れたのはその想像がつぼにはまっていたからで。頭に連動して慰めているそこがきゅんとうずく。縛られて身動きできない中で犯される・・。犯されるといっても痛いことはなしなのが都合よかったり。
「あ・・ああ・・もう、・・いく・・。」
頭の中の情事は最高潮に達していた。後ろから座位で犯されながら前から敏感なクリトリスを舐めしゃぶられる。
「もう・・たまんない・・あ・・・んっ!」
最後は声を押し殺して、私はベッドの中で体を突っ張らせた。
あ・・・またやっちゃった・・・。
なんとなくばつの悪い思いで指を目の前に掲げてみる。ねっとりと指を濡らしたその液体は白っぽかった。
「・・・透明な液体って・・嘘よね・・・。」
一人ごちながら大きな溜息をついて力を抜くと、濡れた指をティッシュで拭う。
うららかな昼下がり・・。気楽な一人身・・・。確かに気楽・・。こんなとこでオナニーできるし・・・。
・・・・・。
「・・・とっとと男つくろ・・。」